当店らしくない記事タイトルですが、
建築塗装で塗れない物・もしくは塗っても付着性が悪い物があり
例えば、ペンキ屋の嫌いなシリコーンシーラントは
塗料はのりますが、付着(密着)が悪いです。

なので、当店では付着/密着が悪い=塗れない物/剥がれやすい物となります。
まぁ~この辺は使用する塗料によっても異なりますけどね。

付着性を度外視しても良いであれば、当店はなんでも塗れますよぉ~(^^)


カシレキ/テンキャップ
今回は㈲カシレキのボルトキャップの
テンキャップ(材質/直鎖状低密度ポリエチレン)を塗装すると
付着性が良いのか?悪いのか?と言う記事ですが
取扱い説明書には「塗料は密着しません」と記載されています。
だったら、塗るなって思いますよね。(^_^;)


ボルトキャップ サイズと色
テンキャップにはサイズ(6ø・8ø・10ø)と色が3種類あり
屋根の上塗りの色がこの3種類と似た色なら気にならないんですが
テンキャップの色と、あまりにも違う色だと塗りたくなるんですよねぇ~
ただ、テンキャップの材質がポリエチレン(PE)だと、
塗装する前から付着が悪いと言うのは分かっているんですけどね。


テンキャップの中
テンキャップの中には特殊アスファルト(黒い部分)と
水性のシーリング材(アクリル)が入っています。


テンキャップ アクリルエマルジョン
グレー色が水性アクリルエマルジョンで
テンキャップをボルトに取り付けると、ボルトが錆びにくくなります。


ボルトキャップ
ちなみに、ボルトキャップの中にシーリング材が
入っていないボルトキャップもあり、ボルトが醜く錆びていなければ
ケレンと錆び止めさえしっかり行なえば
こちらのボルトキャップでも錆びにくくなるようです。


テンキャップ 充填無し
㈲カシレキさんのKさん。
テンキャップの充填無しのボルトキャップ等の
サンプルを送って頂きありがとうございました。m(__)m


プライマー
こちらのGS様は屋根とテンキャップの色が異なっても
外からは見えないので、テンキャップは塗装しないと決めておりましたが、
(取扱い説明書にも塗料は密着しないと記載されてますし)
もし付着性が良ければ塗装しようかなと、勝手に目論んでいました。

とはいえ、本当にポリエチレンに塗装できるプライマーなんかあんのかよ!
と言う話で、色々探してみるとありましたが、
本当に付着が良いのか悪いのか、実際現場で付着性テストを行ってみないと
分からないため、このプライマーを購入してみました。
(当たり前ですがプライマーは自腹です。これは趣味ですからね。(^_^))


付着悪い PE
テンキャップを箱から取り出した状態だと
若干ツルツルしているので、このままプライマーを塗装したら
付着は悪いだろうと感じましたが、プライマーを塗装し4~5日後に
マスキングテープ(カモイ/246)を貼りゆっくり剥してみると
簡単にプライマーが剥がれてしまいました。
(2個塗装し2個ともダメでした)


脱脂
次にラシンで拭いてから、プライマーを塗装してみました。
始めっからそうしろよ!と言うツッコミは無しでお願いします。(^_^)

で、ラシンで脱脂中に「脱脂&目荒らし」だけでも
意外と付着が良かったりして?と思いつき

①脱脂→上塗り
②脱脂→目荒らし→上塗りの2通りと
ここからは普通に
③脱脂→プライマー→上塗り
④脱脂→目荒らし→プライマー→上塗りの2通り作ってみました。
上塗りはKFケミカルのセミフロンマイルド2/弱溶剤2液形フッ素樹脂塗料


脱脂→目荒らし→上塗り
結果、脱脂→上塗りと脱脂→目荒らし→上塗りは
ガムテを貼り剥してみると、いとも簡単に剥がれてしまいました。


テンキャップ ポリエチレン プライマー
プライマーを塗装した2つはガムテを貼り剥してみると
剥がれてきませんでした。さすがプライマー。

でも、10回ぐらいガムテを貼り剥してみると段々剥がれてきたので
カッターでクロスカットしガムテを貼るとやっぱり剥がれてしまいました。(^_^;)

なので、やっぱりポリエチレンは塗装しない方がイイっすね!と言うお話でした。

でも、ボルトキャップの耐久性が早ければ7年。持っても10年前後らしいので、
脱脂→プライマー→上塗りで7~10年間醜く剥がれなければ
使えるプライマーなのかな?とも感じましたが
こればっかりは、やってみないと分かりませんもんねぇ~


まぁ~この辺は施主様にご説明し塗装するかしないかご相談となりそうですね。


以上、ポリエチレン付着性テストでした。m(__)m


膜厚計
毎度毎度どうでも良い話ですが、膜厚計購入しました。

現在の現場でクリーンボーイやカップガンで吹き付けしているので
どの程度、膜厚が付いてるか計測してみっぺ~